さて

もし、あなたが「商売を始めよう」と思ったり

「商売をもっとよくしたい」と思ったら

まずは「商工会」か「商工会議所」に行くことを勧めます。

「商工会」が必要なのには理由があります。

 

料理がうまければ飲食店を開けるわけではない

 

もし

飲食店を開きたい場合

「料理の腕を上げる」だけでは不十分です。

もちろん「料理が美味しい」というのは

「必要な要素」ですが

それだけではダメです。

 

「収支表」を作らなければいけないし

「原価率」を知らなければなりません。

 

人を雇うにしても

利益以上の人件費はかけられません。

 

お店を経営する以上

そういった「数字の話」は知らなければなりません。

 

商工会では教えてくれる

 

商工会では 収支表の作り方や

原価率の計算の仕方を教えてくれます。

 

そして資金繰りに融資が必要であれば

特別な金利で借り入れもできます。

「商売を始めた人」や

「商売を始めようと思ってる人」は

絶対に行ったほうがいいです。

 

 

なによりお金がかからない。

巷の起業塾や起業セミナーみたいに

高額ではありませんし

「質」も、研修を定期的に受けた職員がいますので

はっきり言って巷の起業コンサルより段違いです。

 

 

各分野の専門家を呼べる

 

無料で、専門家が呼べます。

例えば

「ジャムの加工品を作りたいけど
賞味期限の決め方や販売の仕方が知りたい」

なんて場合も専門家が無料で来てくれます。
(2回目以降は有料になる場合もアリ。)

 

「チラシを作るときのポイントを知りたい」とかね。

 

あとは税理士や弁理士

商標登録や特許なんかも。

 

国からもらえる返さなくていいお金のもらい方とかね。

補助金の申請方法とか。

 

とにかく商売に有利な情報があるし

サポートする制度もある。

商工会は必要です。

 

 

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ここからは「個人的に思う話」 

 

はい。

ここからは商工会の元職員である私が

個人的に

「商工会に対して」感じることです。

 

「商売を始める人」への有益な情報というより

「商工会側のエライ人」に向けて書いてます。

 

はい。いきますよ。

「商工会はなにやってるところ?」って

言われる原因。

それは「経営改善」に力を注げてない事かなと。

 

ずばり

「地域振興」の比重をもっと落としてもいいんじゃないかな。と。

 

「地域振興」ってのは

まつりとか、地域を盛り上げるイベントの事です。

沖縄だとプロ野球のキャンプとか。

地元を盛り上げるイベントとか事業とか。

それが「地域振興」。

 

「経営改善」とならんで

「地域振興」も商工会の仕事です。

 

仕事なんですが

「地域振興」は

今はやらなくていいんじゃないのかと思います。

もしくは

地域の観光協会や

役所の観光課に任せるとか。

 

「地域振興」が必要だったのは

景気が良かった時代の名残な気がします。

景気が上向きだったので

事業は普通にやればうまくいく傾向だったと思います。

「経営改善」より

「地域振興」が必要だったんでしょう。

商工会的にも、そっちの方が

会員さんのタメになったんでしょう。

 

しかし

今は昔と違い

人口も減っていき

ものは余って高齢化社会。

 

「事業に集中しないといけない時期」です。

 

「地域振興」はもっと比重を落としていい。

場所によっては

「地域振興」のために

事業の比重を落とすところもある。

 

完全に本末転倒です。

 

青年部活動では特に起こりやすい。

 

事業を止めての「地域貢献」。

 

しかも理由が

「今までがそうだったから」という

流れが絶対にある。

「先輩たちから受け継いだもんを守る」って。

 

でも

「先輩たちの時代」と「今」は違う。

 

 

祭りは大変だけど楽しいし

予算は稼げる。

 

でも

「経営改善」っていう

「商工会の本質」を

「今」の時代の

職員含めた会員

みんなで考える時期なんじゃないかと

商工会から離れてより一層強く思います。

 

地域振興は、今はいらない。

祭りとかは

その土地の観光協会や

役所の観光課に任せて

商工会はもっと「経営改善」に重きを置いて

「地域振興」はもっと後でいい。

 

でないと

パンクしてしまう。職員が。

現場にいて思ったのは

「地域振興」のせいで、労働時間が増える割には

「会員さんの経営改善」への費用対効果が薄すぎる。

「地域振興」で会員さんの経営が改善されるならいいですが

ひどいと、協賛のお願いとかで赤字を出させてしまう場合もある。

 

 

そして職員側も大変。

現場で頑張ってる超優秀だったりかっこいい先輩たちの

尋常じゃない努力によって

祭りなどの「地域振興」は持ってる。

全然「当たり前」じゃない。

規定通りにやってたら回らない。

すでに破綻してます。

 

その「破綻」を補ってるのは

職員の「無理」です。

 

 

法律が変わればいいと思います。

「経営改善事業のみに資する団体」ってのになればいい。

事業見直しの波はあったんだけど

(流れでやってることを減らせないかって)

圧力やらメンツやらでほぼ効果なかったように思うので

もう法律が変わったらいいと思う。

 

そして

今「地域振興」に注いでる労力を

「経営改善」に全部注げたら

どれほど効果が出るだろう。

商工会の機能をどれほど活用できるだろう。

 

と思います。

 

 

こういう事を

現場にいる時に言わず

現場を離れてから言うのは

卑怯な感じがしますが

 

よく考えたら

現場の人間は言えないと思うので

かわりに言っておきます。

あの時の自分のかわりに。

 

 

まとめ

・「商工会」は商売をする時に超便利。

個人的見解

・「地域振興」は今はやらなくていい。

人材不足だし、現状をみるに

「地域振興」よりも今はまず「経営改善」。

「地域振興」が必要な地域は

観光協会や役所の観光課と連携して

できるだけ比重を経営改善にもってくと

会員さんのもっと役に立てる組織になる。